シアターコクーンで『奇跡の人』を観て来ました。鈴木杏=アニー・サリバン、高畑充希=ヘレン・ケラーの組み合わせ。
擬闘なのだとはおもいますが、サリバン先生とヘレン・ケラーの格闘がすごかった。頬をはりたおしたり、馬乗りになっての取っ組み合い、さらには頭から水をかぶせたりと、手加減無しに見える格闘が迫真さを増していました。
鈴木杏演じるアニー・サリバンの妥協の出来ない性格がヘレンの両親を(特に父親を)いらいらさせて行くさまが秀逸でした。
アニー・サリバンを執拗に悩ます、亡くなった弟の影。弟とふたりで入れられた救貧院でひとり亡くなってしまった弟を救えなかった、守ってやれなかったという負い目にずっと悩まされているアニー・サリバンは、ヘレン・ケラーを救えずに投げだすことは、弟を救えなかったことの二の舞になると考えたのでしょう。それゆえに、アニーはなんとしてもヘレンを救おうとしていたのだと思いました。若さゆえの思い込みや自分の考えに突進する様は、リアリティのあるアニー・サリバン像だと思います。
今日の舞台は3幕構成。休憩が15分と10分の2回ありました。なぜ、2幕でなくて3幕なのだろう……と一緒に観に行った家内と話していました。今日は、小学生ぐらいの子供連れの観客を多く見かけました。偉人伝として子どもに見せることに教育的効果を考えてのことでしょうか。そこで、子どものことを考えて、こまめに休憩時間を入れたのかなぁというのが、家内と私の考え着いた3幕構成の理由です。的外れな推測かもしれませんが。
| 一幕 | 12:00-13:05 |
| 休憩 | 15分 |
| 二幕 | 13:20-14:20 |
| 休憩 | 10分 |
| 三幕 | 14:30-15:20 |
3年前に、
石原さとみがヘレン・ケラーを田畑智子がアニー・サリバンを演じた舞台も観ていますが、今日の舞台の方が格段に質が高かったように感じます。鈴木杏の女優としての技量の高さに感心しました。3年前の舞台と較べて、3年前の方が良かったのは母親役の小島聖でしょうか。今日の七瀬なつみは、上流階級の夫人の雰囲気がうまく出ていなかったように思います。
『奇跡の人』
作:ウィリアム・ギブソン・翻訳:常田景子・演出:鈴木裕美
出演:鈴木杏、高畑充希、中尾明慶、大家仁志、重田千穂子、七瀬なつみ、佐藤B作、他。
劇場:Bunkamura シアターコクーン
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