『舞台は語る』 扇田昭彦著
読みました。
『劇団四季と浅利慶太』(松崎哲久著)と『日本の現代演劇』(扇田昭彦著)と合わせて、Amazonで3冊まとめ買いをして、一気に3冊読みました。よく著者を確かめずに買ってしまったので、『日本の現代演劇』と『舞台は語る』の2冊が、同じ著者の本であるということに、本が届いてから気が付きました。
同じ著者の、似たような内容の本なので、『日本の現代演劇』と重複するところがだいぶありました。
筆者も、「おわりに」で『日本の現代演劇』について触れています。筆者の説明するに、2冊の書の違いとしては、『日本の現代演劇』では、1960年代以降の「小劇場運動」を中心に記述しているのに対し、『舞台は語る』は「新劇」と「ミュージカル」にも触れていて、現代演劇全般を幅広く扱っています。また、『日本の現代演劇』は時代の流れに沿って書かれた演劇史であるのに対し、『舞台は語る』はテーマ別、キーワード別の章立てとなっています。
3冊の新書を読むきっかけとなった動機は、『オペラ座の怪人』を観劇した際に、劇中で歌われる歌が、あまりにも「歌曲」的に歌われる事に違和感を覚えた事です。この歌い方は、「オペラの歌い方」なのではないかなぁ……、と思いました。と言っても、私にはオペラを鑑賞した経験も無く知識もありません。
本書では、オペラとミュージカルの違いを次のように説明しています。すなわち、オペラは
「基本的に全編を歌でつづる」ものであるのに対し、ミュージカルは「基本的にセリフの間に歌とダンスをはさむ形式をとる」ものであると。(p169)
しかしまた、その段落に続けて、「だが、『キャッツ』『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』を始めとして、1980年代に世界のミュージカル界を席巻したロンドン・ミュージカルは、セリフの部分も歌で歌うオペラ形式をとる事が多い」とも付け足しています。
そして、その中でも最もオペラ的なミュージカルが『オペラ座の怪人』である(p170)とも述べています。
『オペラ座の怪人』の作曲家、アンドリュー・ロイド・ウェバー自身が「私の作品とオペラとの間に境界線を引くのは難しい。引き受けた事は無いが、これまでもオペラハウス用の作品を依頼されたことは何度もある。」と話しているそうです。(p172)
私が「ミュージカルとはこういうものだ」と思っていたのよりも、大きくそして自由にその境界を超えたのが『オペラ座の怪人』である、と言う事なのかもしれないと理解しました。
■静岡文化芸術大学(文化政策学部教員紹介):扇田昭彦
(^o^)丿meeさんのブログで、オペラとミュージカルの違いが明解に説明されています。とても参考になりました。
■dress-up-smartly:オペラとミュージカル
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