『錦繍 KINSHU』 鹿賀丈史 小島聖 天王洲 銀河劇場
鹿賀丈史の『錦繍 KINSHU』を天王洲 銀河劇場で観てきました。11月7日の12時半開演の公演を観てきました。
2007年の初演の舞台は、その年の9月14日にNHK教育放送の「芸術劇場・劇場中継」で放送されました。その放送の日、軽い気持ちでチャネルを合わせたら、興味深い物語に引き込まれ夜中の12時半に終わるその番組を最後まで熱中してみてしまいました。
そんな記憶のある中、『錦繍 KINSHU』が再演されると知って、迷うことなく発売と同時にチケットを求めました。
そのせいか、今日の座席はB列14、15番。かぶりつきのような席で、舞台上の熱演を間近に堪能しました。
主演鹿賀丈史の演じる「有馬靖明」と離婚した元妻「星島亜紀」を演じたのが小島聖。初演時は余貴美子が演じた役ですが、小島聖は余貴美子よりも役のイメージに近かったのではないかと思います。建設会社の社長令嬢の雰囲気がよく出ていました。
小島聖は2006年の『奇跡の人』のヘレンケラーの母親役を演じたのも観たことがあります。気品のある上流階級の貴婦人ぶりが板についていました。小島聖には上品な女性の役がよく合っているのかもしれません。
何をどう感動したのか、うまく言葉にできないのですが、観ていて何度も涙があふれ出てきました。私の席の周りからも、あちこちからすすり泣く物音が聞こえてきていました。
舞台には小さな木の台のような椅子のようなものがいくつか使われるだけで、その他には大道具も小道具もありません。パントマイムで食事を出したり、コーヒーを飲んだり、ナイフをつかんで無理心中を図ったり。観る人の想像力にたよる部分が大きいのですが、逆に想像力をかきたてて舞台をリアルに感じられます。
テレビ中継で観た時も、とても印象深かった蔵王の安宿で猫がネズミをもてあそんだ上に食べてしまうシーン。とても衝撃的で鬼気迫る迫力がありました。
意識してか、しなくてもなのか男性を惹きつけてしまう「瀬尾由加子」を演じたのは中村ゆり。嫌らしく色気があるわけではなく、むしろ清楚で小悪魔のようなキャラクターになっていました。この女性の心理は、どのようなものなのか、興味深いです。無理心中に至る心情について想像力を刺激されました。
高橋長英の父親ぶりも秀逸でした。
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