《 日生劇場 》

2009年12月13日 (日)

『シェルブールの雨傘』 井上芳雄 白羽ゆり 日生劇場

『シェルブールの雨傘』 井上芳雄 白羽ゆり 日生劇場 今年最後のミュージカル鑑賞は日生劇場で『シェルブールの雨傘』。
 実は、あの有名な音楽は知っていても、映画は見たことがありませんでした。衛星放送で放送された時に最初の10分ぐらい見てつまらなく思ってチャネルを変えてしまったことがあります。果たして、舞台はどうなのだろうと、期待とちょっとばかりの不安を抱きながら劇場に足を運びました。
 感想を一言で言うならば、「井上芳雄の魅力満載の舞台」とでも言いましょうか。井上芳雄がひとり光っていました。演技も歌も申し分なく、気持ちの良い歌声と、爽やかなたたずまいが好印象でした。
公演パンフレット 歌はみなメロディーから外れることなく歌っていて、あまりセリフに感情をこめて声色を変えたりしている様子がありませんでした。そうゆう演出なのでしょう。
 そのため、白羽ゆりも上手な歌というもの以上に伝わってくるメッセージがありませんでした。16歳の少女ということもあまり強調されてはおらず、悪く言えば何も考えずにただ歌っているようにも思えました。
 井上芳雄は、ミュージカルで観るのは今回で3回目。『モーツァルト!』今年6月に観た 『ミー&マイガール』に続いての3回目。今日のようなラブストーリーの主人公が、ハンサムな井上芳雄には違和感なく自然に観ることが出来たように思います。ネクタイを締めた背広姿も、自動車修理のつなぎの作業服を着た姿も、そしてアルジェリアの戦場での兵士姿も、どれもとてもよく決まっていました。
 この舞台はほとんどアンサンブルにはセリフが無くて、アンサンブルはモダンバレエのようなダンスを踊っていることが多かったです。モダンバレエの舞台を観ているかのように、音楽とダンスだけが続くところも何度もありました。
 音楽が60年代を感じさせるリズムとメロディーで、ノスタルジーを感じました。あの頃の音楽を知らない若い人が聞いたら、どんな感想を持つことでしょう。

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2009年10月15日 (木)

『屋根の上のヴァイオリン弾き』 市村正親 鳳蘭 日生劇場

『屋根の上のヴァイオリン弾き』 市村正親がテヴィエを、鳳蘭がゴールデを演じた『屋根の上のヴァイオリン弾き』を、10月10日のマチネで観てきました。名優そろいのすばらしい舞台でした。
 抜群に光っていたのは、もちろん主役の市村正親。女ばかりの家族の中でひとり男として一家を支えるために奮闘しているすばらしい父親を好演していました。観客を大いに笑わせ、また別の場面では観客の胸をじんと熱くさせる演技は、市村正親の演技のすばらしさを見せつけていました。
 先日のミュージカル『COCO』では主役のシャネルを演じていた鳳蘭。亭主を尻に敷くかかあ殿下を、魅力的に演じていました。
 5人姉妹の長女は、 貴城けい。娘から結婚を経て母親になる女性の変化を、とても自然に巧みに演じ分けていて感心しました。こうゆう演技の基礎が出来ているのが、宝塚出身者の強みなのかなぁと想像しました。
 笹本玲奈が演じた次女は、笹本玲奈にとてもぴったりの役だったと思いました。貧乏インテリの革命家の扇動に乗って、「しきたり」で禁じられていた結婚式での男女のダンスを、最初に禁を破って行動を起こして革命家と踊りを始める勇気ある女性像は、笹本玲奈にとても合っていると思います。貧乏革命家と恋に落ち、家族と別れ遠いシベリアで官憲につかまった恋人の元へ行く場面では、涙を誘いました。
 三女チャヴァを演じた平田愛咲。公演プログラムの紹介によれば、この舞台がプロとしての初舞台とのこと。初舞台とは思えないほど、堂々と、そしてのびのびと演じていました。将来有望な、この先スターになるに間違いない女優でしょう。
 5人姉妹が仲良く話をしている場面では、とても微笑ましく、自分にもこんな娘たちが居たら幸せだろうなぁと感じました。その娘たちが、ひとり、またひとりと家族を離れてゆくテヴィエの哀しみを思えば、涙をおさえきれませんでした。
 舞台の上の物語だけでは、なぜユダヤ人がロシア人に迫害されているのが良く分かりませんでした。結婚式にやってきて、理由も無く狼藉をはたらくのがなぜなのか良く分かりません。言いがかりにも、それなりの屁理屈でも何でも理由があると思うのですが……。
 東宝ナビザーブの先行予約でチケットを取ったのですが、なんと席位置が、最前列。オーケストラが舞台の奥に配置されていてオーケストラピットを使わない舞台だったので、XA列でした。最前列ですが、左端の2席。横から眺めるようになって観にくいのではないかと、劇場に着いて席に座るまで心配していました。しかし、舞台が始まると、横からの観にくさはほとんど無く、それ以上に間近で舞台上の役者を観ることの出来るメリットのほうが大きかったです。
 東宝ミュージカルでお馴染みのアンサンブル俳優の方々も良く見えて、プリンシパル俳優の演技だけでなく、舞台の隅々まで良く見えたように思いました。
 その中でも村井麻友美。先日テレビを見ていたら2時間ドラマに出ていて驚いたのですが、その村井麻由美が舞台に出てくると見逃しませんでした。2幕終わりの方で、男児の役で出てきたときは、思わず顔がほころびました。
 ヴァイオリン弾きを演じた日比野啓一もとても適役に思いました。随所随所に出てきてヴァイオリンを愉快そうに弾くヴァイオリン弾きは、とても効果的に現れ、演技が光っていました。

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2009年9月27日 (日)

ミュージカル 『ジェーン・エア』 松たか子 橋本さとし 日生劇場

公演プログラム 9月26日のマチネを観てきました。
 ステージ上に「ステージプレミアシート」(SP席)という特別席があり、SP席と一般の客席が対面しているような形でした。SP席からの眺めはどんなものだったのでしょう。オーケストラピット分舞台が前に張り出していているようでした。
 今日の座席はF列2番・3番。一番左端の席です。観にくい席かと心配していましたが、そんなことはありませんでした。見えにくい場面は全くありませんでした。
 主役の松たか子はほとんどずっと出ずっぱり状態でした。主人公ジェーン・エアの子供の時代の話の場面でも、精霊のように誰にも見えない存在として舞台の上でナレーションをしていました。
 松たか子の歌は聴きやすく、言葉もはっきりとしていて、決して悪くはありませんでした。ただ、欲を言えば、ミュージカルの歌としては、セリフとしての表情に乏しいように思いました。
 幼いころに両親を病死で失い孤児となった主人公ジェーン・エアは叔母の家に引き取られます。その叔母の息子がジェーンをいじめます。子役は複数キャストで交代で演じているようですが、昨日その息子を演じたのは横田剛基でした。レ・ミゼラブルでガブローシュを演じていた子です。
 自分やその息子の思い通りにならないジェーンエアを持て余した叔母は、ジェーン・エアを寄宿学校に預けます。その寄宿学校でも、ジェーンは教師たち大人と衝突を繰り返します。寄宿学校で出来た親友ヘレン・バーンズは、チフスに罹って死んでしまいます。その墓を毎日訪れて花を供えるジェーン。そこで、それまで影のように存在していた松たか子演じる成長したジェーン・エアと子役のジェーン・エアが入れ替わります。そこまで約30分。今日のジェーン・エアの子供時代を演じた子役は増田桜美。子役ながらセリフだけでなく歌もあり、堂々とした演技で(子役だからというひいき目もあるかもしれないですが)素晴らしい演技でした。
 大人になったジェーン・エアは住み込みの家庭教師として、ソーンフィールド館にやってきます。
 館の主人エドワード・ロチェスターとジェーン・エアがお互いの素性を知らぬままに偶然に出会うシーン。ロチェスターが闇夜で落馬するシーンは迫力があり印象的なシーンでした。ロチェスターは、人生に絶望している屈折した男で、橋本さとしが好演していました。自分自身を見栄えの良くない男と評しているロチェスターは、おそらくはもっと無骨で男臭いキャラクターなのだろうと思って見ていたのですが、橋本さとしは格好良過ぎて無骨で醜い男にはとても見えませんでした。
 舞台上の物語が進むにつれて、ロチェスターの絶望の理由が明かされることになりますが、その謎のサスペンスが、観客を物語に引き込む大きな力になっていたと思います。
 舞台には大掛かりな舞台装置は無く、パントマイムで何も無い空間でドアや窓を開けたり、カーテンを開いたりという演出が目を引きました。こういった演出が、ジョン・ケアード風なのかもしれないなぁと思いながら観ていました。
 「レ・ミゼラブル」のマリウス役をしている小西遼生が、物語後半の重要な役で熱演していました。
 初めて観る演目で、音楽も初めて聞くので、歌の巧拙については余り気が付くところはありませんでした。物語は良くできた物語で、観終わって十分満足したミュージカルでした。

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2009年1月24日 (土)

『ドロウジー・シャペロン』 藤原紀香 木の実ナナ 小堺一機 日生劇場

日生劇場『ドロウジー・シャペロン』 今年最初のミュージカル観劇は、日生劇場で『ドロウジー・シャペロン』を観てきました。
 去年の最後の観劇は、11月の『エリザベート』なので、2ヶ月ぶりの観劇、2か月ぶりのミュージカルでした。入院しなければ12月に『ラ・カージュ・オ・フォール』を観るはずだったのですが、入院で観れなくなり2ヶ月も観劇できなかったので、最近はミュージカル禁断症状(!?)を感じていました。
プログラム(1500円) 藤原紀香がミュージカル初主演で話題になっていますが、観てみようと思ったきっかけは小堺一機の出演でした。(このブログ『あっかんべぇ』を、いつも読んでくださっている方は、ご存知かと思いますが)私は毎年夏の、小堺一機の『小堺クンのおすましでSHOW』を欠かさず観に行っています。そのステージでも、良く小堺一機がブロードウェイやラスベガスなどでミュージカルを観てきた話をしています。このミュージカルでの小堺一機の役「椅子の男」は、まさに小堺一機にピッタリだと思います。また、過去にも小堺一機はミュージカルの出演経験があり、一度ミュージカルの舞台でも小堺一機を観てみたいと思っていたところでした。
 舞台は暗転のまま小堺一機扮する「椅子の男」の「モノローグから始まります。ミュージカルを語る小堺一機の語りは、いつも『おすましでSHOW』で聞いている小堺一機のトークと変わらない雰囲気です。現実と舞台が、境目なく始まったように感じました。
 プログラムの解説によると、この『ドロウジー・シャペロン』は、本作品の脚本家の一人であり「椅子の男」のオリジナルキャストであったボブ・マーティンの結婚祝いに仲間たちが企画した寸劇なのだそうです。そう思って観ると、そのようなおめでたい結婚式の場の、仲間うちのうちとけたユーモアにあふれています。毒のない健康的な笑いにあふれています。
上演時間 そんな雰囲気こそが、本作のようなクラシカルなスタイルのコメディーミュージカルなのでしょう。
 この雰囲気、遠い昔の記憶にあるような気がしました。遠い昔の小学生ぐらいの子供のころ。そんな昔に観劇などするわけないですから、テレビで観たのでしょう。この雰囲気は、テレビ創世記のバラエティ番組の雰囲気なのではないでしょうか。リアルタイムで見た記憶はありませんが、「シャボン玉ホリデー」のコントのような雰囲気が、このクラシカルなコメディーミュージカルの雰囲気なのではないかと思うのです。はっきりと記憶に思い出されるのは、毎年正月恒例で放送されている番組の「かくし芸大会」。最近はあまり見なくなっているその番組ですが、私が小学生のころに観ていたころは、歌手たちが演じる短いコメディドラマがありました。そんな雰囲気ではないかと、舞台を観ながら思っていました。
 正月に観る舞台としては、まさにふさわしいミュージカルだったかもしれません。
 木の実ナナ、小松政夫、尾藤イサオ、中村メイコなどという、そうそうたる「ベテラン」陣の出演も、「クラシカル」な舞台にはピッタリでした。「ここは明治座か?」と疑うような、普段のミュージカルではお目にかかれない配役です。
『ドロウジー・シャペロン』 藤原紀香は前評判通り、熱演でした。180度開脚して床に着いたり、片足立ちで片足を高く持ち上げたりと、初めての挑戦であるならば苦労したことと思います。歌も堂々と歌いきって頑張っていました。初めてで、あれだけできれば、十分に合格点なのではないかと思います。藤原紀香の最近は、あまり「二枚目」路線では売り出していないとは思いますが、それにしてもコメディーの三枚目役(二枚目半でしょうか)を十二分に演じきっていたと思います。

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2008年1月12日 (土)

『ペテン師と詐欺師』 鹿賀丈史/市村正親/ソニン 日生劇場

 今年最初の観劇は、日生劇場でミュージカル『ペテン師と詐欺師』でした。13時30分開演のマチネを観て来ました。
 コメディなので、何度も声を出して笑ってしまい、楽しかったです。
 ミュージカルにしては、あまり音楽やダンスが目立たなかったのではないかと思います。曲も、一度聴いただけで耳に残るようなものは少なかった感じがします。舞台のストーリーが興味深く面白くて、歌やダンスにあまり気がまわらなかったということかもしれません。
 今日は、ソニンが一番目立っていたのではないかと思います。歌も踊りもそつなくこなして、鹿賀丈史、市村正親の両大御所を相手に怖じることなく、とても上手でした。
 鹿賀丈史は、『ジキル&ハイド』の時のように歌声が上ずって声が裏返ることも無く、安定していました。歌で無いせりふも多くて、歌ばかりでないので今日は調子がよいのかなと思っていたら、二幕最後のほうで歌声が裏返りました。やっぱり鹿賀丈史の癖なのでしょうか、あれは。
 市村正親はコミカルな役どころで、何度も笑わせました。コメディアンではない役者が、あのようなへらへらした役を演じて、良くぞあそこまで弾けたものだと感心します。プログラム(1500円)歌になると、文句無く良い声で、聞いていて本当に気持ちよい歌声です。『モーツァルト!』で聞いた時よりも、ずっと艶のある良い声に思いました。
 二幕最後でソニンが性格が変わって舞台に出てきたときは、それまでのクリスティーンのキャラクターとはぜんぜん違っていて驚きました。メイクの違いかもしれませんが、まるで別人のように変わったのには、感心しました。
 終演は4時20分の予定で、ほぼ予定通り終わりました。

チケット
CAST
鹿賀丈史ローレンス・ジェイムソン
市村正親フレディ・ベンソン
ソニンクリスティーン・コルゲート 
愛華みれミュリエル・ユーバンクス 
香寿たつきジョリーン・オークス
鶴見辰吾アンドレ・チボー 
ひのあらたホテルの客・車掌・召使・ダンスホールの人々・聖歌隊・不動産ツアーの客
小暮清貴ベルボーイ・召使・カウボーイ・観光客・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客・不動産ツアーの客
日比野啓一ホテルの客・召使・カウボーイ・観光客・ボーイ・水兵・ニコス
萬谷法英ボーイ・カウボーイ・アコーディオン弾き・水兵
蛯名孝一ホテルの客・ウェイター・カウボーイ・ボーイ・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客・不動産ツアーの客 
東山竜彦ホテルの客・召使・カウボーイ・観光客・ボーイ・ダンスホールの人々・聖歌隊・警官 
清野秀美ディーラー・召使・カウボーイ・観光客・ボーイ・ダンスホールの人々・聖歌隊・警官 
原慎一郎支配人・召使・カウボーイ・ダンスホールの人々・聖歌隊
杉山有大ホテルの客・ジェラール・カウボーイ・ボーイ・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客 
土器屋利行ホテルの客・カウボーイ・ボーイ・水兵 
小林遼介ホテルの客・カウボーイ・観光客・カップル・ダンスホールの人々・聖歌隊・ポーター 
柏木ナオミホテルの客・召使・カウボーイ・修道女・明度・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客 
一倉千夏ホテルの客・ルネ・召使・カウボーイ・メイド・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客・不動産ツアーの客 
秋山千夏ホテルの客・案内嬢・・召使・カウボーイ・観光客・カップル・ダンスホールの人々・聖歌隊・花売り 
飯野めぐみソフィア・召使・カウボーイ・ホテルの客・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客 
岡本茜レノーア・カウボーイ・メイド・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客・不動産ツアーの客
森実友紀ホテルの客・召使・カウボーイ・メイド・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客 
谷合香子ホテルの客・カウボーイ・メイド・ダンスホールの人々・聖歌隊・旅客 
小嶋亜衣ホテルの客・召使・カウボーイ・メイド・ダンスホールの人々・聖歌隊 

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2007年12月 8日 (土)

『宮廷女官 チャングムの誓い』 日生劇場

『宮廷女官 チャングムの誓い』 日生劇場で松竹製作の舞台『宮廷女官 チャングムの誓い』を観て来ました。
 テレビドラマで50話以上の話を3時間に圧縮するわけですから、ものすご~く省略されていました。それでも演技力(?!)と豪華舞台装置ときらびやかな衣装、それに効果的なBGMで、よく出来たエンターテイメントに仕上がっていました。
 私たちの席は前から2列めで、かなり舞台に近く、俳優さん女優さんの生声が届いていました。そのかわりマイクを通した音は全然聞こえて来ませんでした。スピーカの配置など音響効果がうまく調節されていたのでしょう。ナマ声しか聞こえて来ないので、役者の発声の良し悪しがよくわかりました。
 主役チャングムの菊川怜は、それなりに通る声が出ていました。
 今日の舞台で一番よく声がよく通ると感心した女優さんは、チョン最高尚官を演じた前田美波里です。聞き易くキリッとした声でした。ドラマのチョン最高尚官のイメージと較べると若すぎる感はありますが。
 悪役、チェ尚官は多岐川裕美が演じました。ドラマに近い雰囲気が出ていたと思います。
 ハン尚官は波野久里子。ドラマのハン尚官とは少しイメージが違いますが、舞台慣れしている演技は、存在感があり、リアリティを出していました。
 ミン・ジョンホは山口馬木也という方。ドラマよりも雄々しい風貌が、なんか違う感じでした。私の中では、ミン・ジョンホは、もっと「やさ男」のイメージなのですが。
 舞台はチャングムが矢に射抜かれ血を流している母と一緒に、悪者から逃げているところから始まりまする。このときのチャングムは子役です。まもなく、母親は死んでしまいます。テレビドラマでは、チャングムがひとり母親の最期を看取るのですが、舞台では母親が死ぬと間もなくカン・ドックがやってきて幼いチャングムを連れて行ってしまいます。やがてチャングムは宮廷に使えるようになり、スラッカンの仲間と打ち解けられずに、ひとり大根を洗っています。そして、ハン尚官の名前を呼びながら幼いチャングムが舞台奥に消えると、入れ替わりにハン尚官の名を呼びながら菊川怜演じるチャングムが舞台奥から現れて来ます。そして、舞台に垂れ幕がおり、垂れ幕に「宮廷女官チャングムの誓い」のタイトルが映し出されてプロローグが終わります。
 ハン尚官とチャングムが、お互いが相手を、母の親友であると、親友の娘であると、分かったときのシーンでは、会場から拍手が沸き起こっていました。また、感動を誘うBGMとあいまって、ハン尚官が死ぬ場面などは涙を誘っていました。
 幕間の休憩は20分です。1幕が終わったら、ダッシュでロビーへ行き、ランチに買ってきたサンドイッチを食べるべくロビーの椅子とテーブルを確保しました。そして、家内はすぐにトイレに。一幕終了とともにダッシュしたおかげで、家内も女性トイレが混む前に用を済ますことが出来ました。サンドイッチを10分ほどで食べ、まだパンを食べている家内を残して、自分はトイレに。トイレからの帰りカフェコーナーでコーヒーを買って、家内のもとへ戻りました。しかしコーヒーを買って、ロビーの席まで持ってきたら、休憩終了の予鈴が鳴ってしまい、あわててコーヒーを飲まなくてはなりませんでした。飲んだコーヒーカップはそのままロビーのテーブルにおいてきてしまいました。係りの人が提げてくれることを期待して。
 日生劇場にはちゃんとクロークがあります。でも、あんまり目立たないようです。クロークを使っている人が少なかったみたいです。私はオーバーコートを着ていったので、客席に持ち込むにはかさばって邪魔なのでクロークにあずけました。若い女性のハーフコートなどは、客席に持ち込んでひざの上においている人が散見されました。
 カーテンコールは、あっさりとしたもので、ミュージカルのように何度も挨拶を繰り返すことはありませんでした。

出演
チャングム菊川怜ハン尚宮/ミョンイ波乃久里子
ミン・ジョンホ山口馬木也カン・ドック佐藤輝
カン・ドックの妻角替和枝チョン最高尚官前田美波里
ヨンシン女官長駒塚由衣イ・ヨンセン有坂来瞳
ユン・ヨンノ石橋奈美チェ・グミョン貴城けい
チェ尚官多岐川裕美チャングム(子役)渡邉ひかる/谷下空蘭
チェ・パンスル園田新太郎中宗王外山誠二
長番内侍勝見史郎ミン尚宮桐沢晶子
皇太后小泉まち子ピルトゥ/疫病の村・村人高杉勇次
ユ尚冊/ピルトゥの手下/衛兵長/疫病の村・村人井上恭太内禁衛将/チェ家の執事/疫病の村・村人只野操
副従事官/ピルトゥの手下/重臣/衛兵/兵士/捕吏太賀たけしミン・ジョンホの部下/兵士/捕吏/軍兵関戸将志
チャンイ/疫病の村・村人鴨原桂ウンベク/重臣/捕吏/軍兵伊藤雅彦
チャンドク/ピルトゥの手下/重臣/軍兵佐藤英樹中宗王の従者/衛兵/兵士/捕吏榊原悠祐
ピルトゥの手下/廷臣/衛兵齊藤裕亮ピルトゥの手下/廷臣/済州島・疫病の村・村人/軍兵中村南
ピルトゥの手下/廷臣/衛兵/兵士豊永伸一郎ピルトゥの手下/疫病の村・村人/捕吏/軍兵榎木智一
女官/済州島・疫病の村・村人ひらきちかホンイ/尚宮珠まゆら
女官鈴木美紀尚宮/済州島・疫病の村・村人高田裕子
女官/尚宮牧勢海女官福地香代
女官/尚宮/疫病の村・村人南かりんスバル尚宮/疫病の村・村人木島多美子

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2007年4月21日 (土)

ミュージカル 『ジキル&ハイド』 鹿賀丈史 日生劇場

ミュージカル 『ジキル&ハイド』 プログラム 1月20日の「タイタニック」以来の久しぶりのミュージカル観劇です。極上のエンターテイメントでした。
 歌も聞かせどころ満載です。熱唱に次ぐ熱唱でストーリーに隙がありませんでした。役者もさぞかしたくさんのエネルギーを使うことだろうと思います。
 合唱やデュエットもたくさんあって、そのたびに拍手が湧いていました。
 舞台装置も立派で、よく工夫されていて、場の転換が良く出来ていました。
 発光しているようなジキル博士の発明した薬、ステッキで持ち上げられる司祭、火が吹いたり、真っ赤な血が流れたりと、視覚的効果も抜群です。
 ダンスも、随所にちりばめられ、それぞれが素晴らしかったです。
 ミュージカルの見せ場の要素を、ぎゅっと凝縮して、次から次へと飛び出してくるような、とてもわくわくするミュージカルでした。
 今回の公演で、鹿賀丈史の『ジキル&ハイド』は、おしまいということですが、こんな素晴らしいミュージカルがもう再演されないのはもったいないです。キャストを替えてでも、再演を続けて欲しいものです。


 前半1幕の鹿賀丈史は、ちょっと「気持ち悪い」発声でした。歌も、セリフも、なんか薄っぺらい浅い声なのです。他の出演者は、いかにもミュージカル的な歌い方で、男声は特に気持ちの良い歌声です。それに較べて、鹿賀丈史の声が変だなぁと思っていました。
 劇が進んでハイドが現れると、ハイドは荒々しい性格から、声も低く太く深い声になりました。そこまで来て初めて、前半のジキルの浅い声は役作りだったのだと気がつきました。
 さすがの技量ということでしょう。
 そんな鹿賀丈史ですが、セリフや歌の「語尾」が、声が裏返るような変な声を出すことが何度もありました。さすがの名優も連日の公演の上の2回公演は、のどに負担が大きすぎるということなのでしょうか。
 鈴木蘭々は、清楚なお嬢様役で、セリフも、歌も、とても飾りの無い素直な声を出していました。演劇的でもなく、宝塚的でもなく、劇団四季的でもなく……、という何風でもない歌声でした。テクニックを誇示するのでもなく、とてもスマートな耳障りの悪くない歌声でした。
 マルシアは、はまり役という感じで、実にのびのびと、おおらかに、気持ちよく演じていました。ダンスも歌も、とてもよかったです。娼婦の役なので、大股開き(M字開脚?!)もあって、驚きました。体当たりの演技とでも言うのでしょうか。
 娼館のシーンでは、メインの芝居の背後で、娼婦をテーブルに載せて絡み合っている演技などもあって、驚きました。
 「きちがい」という言葉もセリフの中に出てきますので、テレビでは放送できない舞台かもしれません。
キャスト
ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド鹿賀丈史ルーシー・ハリスマルシア
エマ・カルー鈴木蘭々ガブリエル・ジョン・アターソン戸井勝海
ダンヴァース・カルー卿浜畑賢吉執事プール/患者(ジキルの父)丸山博一
サイモン・ストライド/市民/客宮川浩ベイジング・ストーク大司教
/スパイダー/市民/物乞い/客
大須賀ひでき
ビーコンズフィールド伯爵夫人/市民/客荒井洸子女将/市民/客有希九美
市民/客/新聞売り阿部よしつぐグロソップ将軍/市民/客石山毅
市民/客/ドアマン岩田元ビセット/市民/客大江尚毅
市民/執事/客/巡査岡田誠アーチボルト・プループス卿/市民/客小関明久
サベージ伯爵/市民/客中西勝之市民/客/娼婦秋園美緒
市民/客/娼婦岡本茜ネリー/市民/客園山晴子
市民/客/娼婦平澤由美市民/客/娼婦真樹めぐみ

ミュージカル「ジキル&ハイド」

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2006年4月23日 (日)

レ・ミゼラブル (日生劇場)

File0011 日生劇場での公演、ミュージカル『レ・ミゼラブル』4月22日のマチネを観て来ました。
 今日のジャンバルジャンは別所哲也でした。別所哲也の歌声は、なかなか良かったです。表情豊かで、力強い歌い方から、優しい歌い方まで、高い声、低い声、どれもみな素晴らしくて聞きほれました。
 『レ・ミゼラブル』を観たのは、これで2度目。1度目は、もう10年以上も前で、帝劇で観ました。そのときのジャンバルジャンは滝田栄でした。
 今回は、劇場も日生劇場と変わり、演出も小さなところが少しづつ変わっていたように思いました。もっとも10年以上も前の記憶との比較なので、記憶違いの可能性も大きいのですが。
 今回の座席は1階F列。前から6列目です。舞台が間近で、とても臨場感があり、良かったです。
 最後のカーテンコールで、舞台から客席に向かって小さな花束が投げられました。出演者ひとりがひとつづつの花束を投げたのですが、その中のひとつが、ちょうど私の席の近くに落ちました。私のとなりの席の女性が見事にキャッチしていました。
 

今日の出演者
ジャンバルジャン別所哲也グランテール伊藤俊彦
ジャベール鈴木綜馬クールフェラック横田大明
エポニーヌ坂本真綾ジョリSHINGO
ファンテーヌシルビア・グラブコンブフェール角川裕明
コゼット剱持たまきフイイ中右貴久
マリウス泉見洋平レーグル大須賀ひでき
テナルディエ駒田一バベ若泉亮
テナルディエの妻森久美子ブリジョン鈴木良一
アンジョルラス坂元健児プルベール萬谷法英
リトルコゼット春山椋モンパルナス森隆二
リトルエポニーヌ蛭薙ありさクラクスー沓沢修一郎
ガブローシュ大久保祥太郎 買い入れ屋三木麻衣子
Vfsh0011_1マテロット高島みほ
ファクトリーガール鈴木智香子
ジベロット史桜
マダム井上珠美
少年・1村井麻由美
少年・2浦壁多恵
かつら屋今泉りえ

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