『ファントム』 大沢たかお 青山劇場
大沢たかお主演、ミュージカル『ファントム』を青山劇場で13時からのマチネで観てきました。
前回、青山劇場に来たのは『ウーマン・イン・ホワイト』。その時と同様に東急東横店でランチを食べてから会場にやってきました。会場に着いて開演20分前。女性トイレの前はすでに長い列が出来ていました。そんなロビーをアコーディオンを弾きながら歩いている扮装した役者がいました。気がつくと、その役者だけではなく、あちこちで舞台衣装に身を包んだアンサンブルの役者たちが、舞台の役になりきって歩き回っていました。座席に座り開演を待つ観客に話しかける役者もいれば、座席に座る観客の似顔絵を描いて見せる役者もいました。舞台の上の芝居が始まる前から観客は19世紀のパリのオペラ座の席にいるかのような雰囲気がつくられます。なかなか面白い演出だと思いました。
アンドリュー・ロイド=ウェーバーの「オペラ座の怪人」とは別物だとは分かってはいるものの、ついつい「オペラ座の怪人」のシーンが脳裏に浮かんできました。「ファントムは怪人ではない。ファントムは人間なのだ」というコピーの通り、主人公ファントムはより人間的に描かれていました。エリックと言う名前もちゃんとあり、社会を恨む狂気的な性格よりも、自分の顔の醜さを恥じている気弱な部分が印象に残りました。ファントムの出生の秘密や、ファントムと父親の対面など『オペラ座の怪人』には無い興味深いエピソードもありましたが、物語はいまひとつでした。物語の終局に向かう力が、いまひとつ足りないように感じました。
ミュージカル初挑戦という大沢たかおの声ですが、なんだか疲れがたまっているような気迫に欠ける歌声でした。初挑戦のミュージカルで発声が上手に出来なくて、のどを酷使しているのではないかと心配します。一緒に観た家内も大沢たかおの歌声は疲れた声に聞こえたと言っていました。あと1週間ほど、頑張り通せるのでしょうか。
クリスティーヌの徳永えりは、その無垢な役柄に適した高域の美しい歌声でした。かわいらしい魅力的なクリスティーヌを演じていました。しかし、物語の中では、その純真さゆえにファントム=エリックを深く傷つけてしまいます。実は、一番の悪者はクリスティーヌなのかもしれません。
カルロッタの大西ユカリも、存在感のある、良い演技でした。歌も力強く訴えかける歌声が秀逸でした。
全体として100点満点の60点。ぎりぎり合格ラインでしょうか。同じ配役で再演されるとしたら、もう観に行く気にはなれないかもしれないです。
カーテンコールでは、出演者が順に舞台に出てあいさつして、一番最後に大沢たかおが出てきた途端に、最前列のほうからバラバラと立ち上がりスタンディングオベーションがおきました。最初の大沢たかおの挨拶のときだけは、私も付き合って立ち上がりましたが、再び、三度と大沢たかおが出てきたときは、立ち上がりませんでした。クロークに預けなかったため膝の上に乗せていた上着が、立ち上がるには邪魔だったこともありますが、感動イマイチなのに偽りのスタンディングオベーションをすることも無いかなと思ってしまいました。想像するに、大沢たかおのファンの方が多かったのではないでしょうか。
上演時間は予定時間で1幕1時間20分、15分休憩、2幕1時間20分。トータルで2時間55分の予定で、ほぼ予定通りに終演しました。プログラムは2000円です。その他グッズの販売もあったようです。クロークは地下1階ロビーの端にありました。| 『ファントム』 2008年2月16日13時開演・青山劇場 脚本:アーサー・コピット/作詞・作曲:モーリー・イェストン/上演台本・演出:鈴木勝秀 出演: 大沢たかお/徳永えり/大西ユカリ/伊藤ヨタロウ/パク・トンハ/HISATO/中村まこと/永島克/コング桑田/阿部よしつぐ*/角川裕明*/金澤博/田崎悠人/田村雄一/中井智彦*/荒木里佳/稲田みづ紀*/浦壁多恵*/杵鞭麻衣**/金城尚美/山本悠記子 |
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8月24日14時開演
10月11日17時開演
12月13日(土)12:00開場 12:30開演
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